ライターとして一歩前進できる!取材ライティングとは?

ライターとして、圧倒的に仕事の幅が広がると言われる 取材ライティング は、ライターとしてステップアップしていくためには身につけたいスキルです。

この記事では取材ライティングとは何か、どんなスキルが求められるのかについてご紹介していきます。

取材ライティングとは?

取材ライティングはクライアント(お客様)にインタビューをして記事を作成することです。
では、取材ライティングはどのようなお客様から求められるのでしょうか。活躍の場面は数多くありますが、まずは代表的なものを見てみましょう。

  • 会社案内の社長・従業員インタビュー
  • カタログ・パンフレット等の原稿作成
  • 製品やサービスの商品説明や導入事例のインタビュー
  • 求人広告などの先輩メッセージや採用担当者の声
  • 企業の季節ごとやキャンペーン時の特集記事の作成
  • 講演会・イベント・などのレポート記事

取材ライティングは企業の労力削減のためだけに依頼されると思われがちですが、実はそうとも言い切れません。

取材インタビューを依頼する企業は1,500~3,000字の記事に数万円を支払う場合もあります。それは、自分たちの魅力や想いを届くコンテンツに磨き上げたいと思っているからです。

「WEBサイトを作ったものの、どんな記事を載せれば良いか分からない」

「製品やサービスの魅力をお客様に伝えたいのに上手くいかない」

このように、表現方法に苦悩する企業は多くあります。

取材ライティングはクライアント自身も気づいていない魅力を引き出し、ユーザーに想いが伝わるコンテンツをつくることを期待されているのです。

近年は、ますます集客や企業ブランディングがWEBページを通じて行われるようになりました。求人広告やSEO対策でWEBページにアクセスしてもらったとしても、ユーザーの感情を突き動かすコンテンツでなければ意味が無いのです。


取材ライティングの流れとは

では、取材ライティングは具体的にはどのような流れで進めるのでしょうか。
順を追ってみていきましょう。

1.受注から取材の準備

クライアントから依頼や問い合せが入ったら、依頼内容、条件、納期、金額を確認しましょう

そして、取材をする前に事前準備として打ち合わせを行います。

まず、お客様がイメージしている記事の方向性・内容を確認しておく必要があります。ここにズレが生じると、全く違うテーマの記事を作成してしまうかもしれませんので注意しましょう。

次に、実際に取材するまでに可能な限り取材対象者の情報を調べます。

取材対象者の名前や年齢などのプロフィール、企業サイトなど基本的な情報はもちろん、業界情報やニュースなどもチェックが必要です。

そして、あらかじめ質問をピックアップし、確実に聞きたいことを漏らさないようにします。取材対象者と事前の打ち合わせができるのであれば、事前に質問を渡しておくことも有効です。

最後に、取材をする日時や場所、当日の担当者の氏名と連絡先の確認も忘れないようにします。

急なトラブルで困らないように、当日連絡のつく携帯電話の番号も聞いておくようにしましょう。

2.取材当日

ライターが1人で取材することが多いです。ただ、状況によっては編集担当者などが同行するケースや、撮影のためにプロのカメラマンが呼ばれることもあります。

また、ライターが写真撮影を行う場合もありますのでデジタルカメラを持っていると便利ですね。

取材後、その場で簡単な記事内容の確認をすることも重要です。

取材対象者が強調したいことや、方向性を確認することで、より想いを的確に記事にすることができます。

3.納品・修正

記事はメールなどデータで納品することがほとんどです。納品後に相手先から修正の依頼がある場合もあり、対応によっては顧客とのトラブルに発展する可能性もあります。打合せや納品前のチェックの精度を上げるのはもちろんですが、受注し契約をする段階で修正ルール(誤字脱字は無償、内容追加は有償など)の取決めをしておくことも重要です。

どんなスキルが求められる?

では、取材ライティングではどのようなスキルが求められるのでしょうか。
大事なスキルを5つ挙げてみました。

1.リサーチ力

取材前のリサーチによって、取材内容の9割が決まるとも言われています。取材時に聞く質問を考える時だけではなく、相手の話に対して質問したり掘り下げたりする材料にもなります。リサーチで得た情報は記事の内容をより充実したものにしてくれるでしょう。

2.相手の立場を考える力

取材は相手本位で進めます。取材対象者は多忙で時間をあまりとれないことも多いですが、聞き漏らしがないようにと焦って質問攻めをするような自分本位な取材はよくありません。

取材の場では和ませた雰囲気を作り、相手が気持ちよく話せるような気配りが重要です。

会話が盛り上がれば、予想していなかった新鮮な情報を得ることもできるかもしれませんよ。

3.スケジュール管理力

取材日の設定や、事前の打合せ、納期までの記事作成などのスケジュール管理が取材ライティングでは求められます。

現地取材の場合には、当然ながらアポイントの時間前までに到着している必要があります。ですが、交通機関トラブルや取材対象者のスケジュールが変わることもあるでしょう。現地にギリギリ間に合っても、心は落ち着かずに思ったような取材ができないこともありえます。そういったことが起こらないよう余裕を持ったスケジュール管理と、リスケジュール能力も必要となるでしょう。

4.オンライン取材への対応力

リモートワークの普及は取材ライティングも大きな影響を受けており、ZOOMなどのビデオチャットを使用した取材も最近では主流になりつつあります。

ビデオチャットは効率的ではありますが、実際に会って話すより会話のテンポが難しい、取材対象者のイメージが掴みにくい、雰囲気を作りにくいなどのデメリットもあります。

ですから話し方を工夫する、音量の調整をするなど、デメリットを可能な限り解決して取材を進めるスキルが求められるでしょう。

また、パソコンや周辺機器のトラブルにもある程度対応できる力も必要です。

5.企画力

どのようなテーマで取材をするかを提案することから始まる場合、企画力も求められます。企画力にはメディアの特性や、お客様の要望や特徴を拾い上げるスキルが必要です。取材対象者が専門的な用語や情報を多く使う場合には、想定される読者に合わせた言葉で表現する必要があるなど、幅広い知識や検索力も必要となるでしょう。

まとめ

取材ライティングはお客様の魅力や想いを、最大限読み手に届けるという役割があります。

そのためには、事前調査や、相手の立場を考えた気配り、スケジュール管理力などのスキルも求められます。

ですが、取材ライティングができるようになれば活躍の幅はグッと広がり、より魅力的なライターになれるはずですよ。

さかもと しおり

夫と猫ちゃんズと4人暮らし。
ゼネコンの一般事務員として社会人スタート。宅建士、FP技能士、施工管理技士補など資格取得し、取締役として企業経営も経験。

現在は大手資格予備校の講師、個人事業主向けコンサル、ライター・WEBデザイナーの道を進んでおります。波乱万丈の人生ですが、「大丈夫、世話ねぇよ!」(群馬弁)の精神と、今までの経験を生かし豪快に生きています。

趣味は宝塚歌劇団の舞台鑑賞とアウトドア(釣り・登山・自転車など