初めての取材・ライティングを編プロに依頼するときのコツ

取材やライティングをプロにお願いしたい!そんなときに頼りになるのが「編プロ」の存在。とは言え、依頼の仕方によっては編プロが持つ本来の力量を十分に引き出せないことも…。

そこで、編プロがどんなところか、相性のよい編プロを選ぶ方法、依頼するときに伝えたいこと、注意したいトラブルや低料金に抑える方法を、ここではご紹介します。

本記事が、編プロに初めて依頼するときの参考になれば幸いです。

「編プロ」って何をしているところ?

「編プロ」とは、編集プロダクションの略称です。編集プロダクションでは、クライアントから依頼を受け、出版物や広告、WEBコンテンツなどを制作しています。昔は「出版社や版元の下請け」という要素が強い編集プロダクションでしたが、現在はWEBを専業とした編集プロダクションも増えています。編集プロダクションでは、編集、執筆などコンテンツ制作に必要なスキルを持った人材を配置し、クライアントの意向に沿ったコンテンツを納品しています。

コンテンツを作るには、さまざまな分野におけるプロの技術が必要です。現在では、クラウドソーシングなどを使ってさまざまなプロを探すこともできますが、制作チームをまとめるのは大変です。編プロには、プロのライターや編集者、校正者などとのネットワークがあるので、チームとなって制作できる体制が整っています。そのため、高いクオリティのコンテンツを作ることができるのです。

相性の良い編プロを選ぶ方法

WEBで検索をかけると、さまざまな事業内容や事業形態の編集プロダクションのサイトが見つかります。これだけ多くの編プロが存在する中で、自分たちが作りたいものと相性のよい編プロを選ぶには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

編プロの得意分野を確認する

編プロによって、得意な編集媒体や業界は異なります。例えば、紙媒体が得意な編プロであればSEO知識には乏しいかもしれませんし、WEB媒体が得意な編プロでは印刷知識に乏しいかもしれません。(両方の知識に詳しい編プロもあります)まずは、制作してほしい媒体に詳しい編プロを探しましょう。

編プロのWEBサイトに制作実例が載っていれば、得意とする紙面づくりやWEBサイトデザインを知ることもできますので、制作物が自分のイメージに合うかもチェックしましょう。

業界に特化した編プロもあるので、その編プロが多く仕事を請けている業界がどこかを調べてみるのもおすすめです。

コミュニケーションは心地よいかを確認する

制作物ができあがるまでには、編プロとコミュニケーションを取る機会が何度もあります。そのときに、待たされている、あるいは急かされていると感じたら、やりとりのたびにストレスを感じてしまいますね。コミュニケーションのテンポが合う相手が、相性の良い編プロといえるでしょう。

編プロの力量を引き出す方法

依頼をした編プロには、その力量を存分に発揮してほしいものです。編プロがベストなコンディションで取材・ライティングを行うために、クライアントが心がけられることをご紹介します。

要望は具体的に伝える

コンテンツを作る目的はさまざまです。まずは、「どのような目的で、このようなコンテンツがほしい」という具体的なニーズを編プロに伝えてください。その際には、予算や納期、記事数の希望も伝え、理想の状態を共有しましょう。すべてが希望通りにはならないかもしれませんが、できる限り理想に沿ったプランを編プロが提案してくれるはずです。

制作がスムーズに進む体制

担当者や業務フローがあいまい、フィードバックが遅い、途中変更が多い…。このような状況では、制作がスムーズに進まずトラブルにつながる恐れもあります。誰が担当でどのように進めるのか、コンテンツの方向性をどうするかは、正式発注の前に取り決めておきましょう。そして、フィードバックは早めに行うことを意識すれば、編プロの力量が十分に発揮された制作物が仕上がるでしょう。

質も料金も満足する、取材・ライティングの依頼ワザ

取材やライティングを初めて編プロに依頼するときは、わからないことも多くあると思います。ここでは、「クオリティをなるべく下げずに安く取材をしてもらう方法は?」「ライティングってどのように頼めばいいの?」の2点についてご紹介します。

低料金で編プロに取材を依頼するコツ

取材の手間や人件費を抑えると、取材にかかる料金を下げることができます。

オンライン取材や電話取材を利用する

現地に赴いての取材の場合、取材ライターの交通費や宿泊費が必要になります。一方、オンライン取材や電話取材ではそれらの経費が必要ありません。オンライン取材や電話取材を利用すれば、リーズナブルな料金でのご案内が可能になるケースが多いでしょう。

写真は自分で用意する、またはライターに撮影してもらう

取材にカメラマンが同行する場合は、原稿料にプラスして撮影料とカメラマンの交通費が必要です。写真素材が手元にある場合や、とても質の高い写真でないと困るというわけではない場合は、手元にある写真の利用や取材ライターによる撮影は可能かを尋ねてみましょう。カメラマンにかかる費用が減る分、料金が抑えられる可能性があります。

ライティングに関するトラブルを防ぐコツ

編プロは「制作のプロ」ですが、丸投げで放置すると思わぬトラブルが起こることもあります。

ライティングの外注で起こりがちなトラブルは?

編プロとクライアントで記事のイメージを十分に共有できていないと、クライアントが思い描いていたイメージとは違う記事が作成される場合があります。例えば、たしかに依頼したキーワードは使っているけど文体が好みではない、などです。

イメージの共有は意外と難しいものです。編プロとイメージを共有するには、「こんな感じで」と伝えられるように、イメージに近い雰囲気の記事を2~3点探して用意しておきましょう。

初めての依頼を成功へ導くカギは誠意と熱意

取材・ライティングを初めて編プロに依頼するときは、スムーズな説明が出来ずにとまどうこともあるかもしれません。ですが、取材・ライティングの成功に大切なのは、なんといってもクライアントと編プロの双方が、案件に対して誠意と熱意を持つことです。

誠意と熱意があれば、詳細なやりとりにも前向きに取り組めますし、面白いアイデアも生まれるでしょう。丸投げや放置といったことも起こらないはずです。

「この目的があるから、こんな制作物を形にしたい」というゴールをハッキリと描き、それと同じだけの誠意と熱意を返してくれる編プロに出会えたなら、きっとよいパートナーシップが築けるでしょう。

編プロに取材・ライティングの依頼をするときは、ぜひ、「共にビジネスを行うパートナーになれそうか」という目線でチェックしてみてください

ふじこ

中国地方在住のライター。小学生男児二人の母。
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