在宅ワークの一つである「テープ起こし」。在宅ライターのお仕事の中には、送られてきた音源のテープ起こしをしてから、記事にまとめるタイプのお仕事もあります。
記事を書く時間を確保するため、なるべく少ない労力でテープ起こしを行うには?在宅ワークでライターを始めて今年で5年目になった、私なりのコツをお伝えします。
まずは2倍速で流し聞きして不要な部分を削除
テープ起こしが必要な音源で多いものがインタビュー音源です。インタビュアーの質問に答えた内容を、文章に落とし込むというお仕事になります。
私の場合は、いきなりテープ起こしを始めるのではなく、話の全体像をつかむためにまずは2倍速で流し聞きをしています。始めにどのあたりで何の話をしているのかをつかんでおくと、よく聞くべきところと聞き流してよいところがわかるからです。
また、実際にインタビュー音源を聞くとわかるのですが、会話というのは文章に比べて「余談」が多くなります。余談には場を和ませる役割などがあるので、インタビューの現場にとっては大切です。ただ、記事を書くうえでは不要ですので、余談のくだりは一度聞けばテープ起こしをする必要はありません。余談の時間は「xx:xx~xx:xxカット」のようにメモをして、テープ起こしの必要がないことを記しておきます。
タイピングが遅いライターでも安心のテープ起こし術
余分な箇所を捨てた後は、必要な箇所を対象にテープ起こしをしていきます。私が文字起こしに利用しているのはGoogleドキュメントです。恥ずかしい話ですが、私はライターにしてはタイピング速度がとても遅く、かつ入力ミスも多いです。そのため、テープ起こしの際はGoogleドキュメントを使って音声入力の形で文字入力をしています。実は「ステレオミキサー」を使うとより簡単なのですが、私のPCにはステレオミキサーがないため、ちょっと原始的な方法でテープ起こしをしています。
ステレオミキサーなしでGoogleドキュメントから文字起こしする方法
ステレオミキサーがあると再生音をPC内で拾ってくれるため、音声入力のボタン一つでテープ起こしが可能です。ただ、PCによってはステレオミキサーがないものもあります。その場合はPCのスピーカーから再生される音声をマイクでうまく拾えないので、マイクから音声を流すことが必要です。そこで私がしていることは、“Googleドキュメントの音声入力をオンにして、音源を聞きながらその内容をマイクに向かってしゃべる”というものです。(英語のシャドーイングみたいな感じです)
タイピングが早い方にとってはまどろっこしいかもしれませんが、私にとっては音声入力のほうが速いのでこの方法をとっています。
何回聞いても言葉の意味がわからないときは?
テープ起こしをしていると、何度聞いても「この言葉はどういう意味だろう?」とわからない場面に出くわすこともあります。そんなときは、何度も音源を聞きなおすよりも、インタビュイーの名前でWeb検索をしたほうが経験上正解にたどりつきやすいです。
わからない言葉というのは、専門用語であったり何かの略語であったり地名であったりすることが多いです。インタビュイーの情報を文字で読むと、「あ、あの言葉はこのことか!」とわかるケースはよくあります。
クライアントの要望にあったテープ起こしを
今回ご紹介したものは、テープ起こし自体がゴールではなく、原稿作成のためにテープ起こしが必要となる場合の方法でした。依頼内容によってはこの方法では粗削りだと思いますので、テープ起こしの依頼をいただいた際は、どのような成果物が必要なのかをよく確認してくださいね。
少しでも参考になるところがあれば幸いです。