かつては仕事に関する連絡はもちろん、プライベートに至るまで電話で直接話をして連絡していたものです。しかしメールの利用が普及している現在、さまざまな連絡をメールのみで済ませられるようになっています。しかし、急ぎの連絡となることが多い体調不良になった場合の連絡も、メールで済ませられるのでしょうか。
今回は、体調不良の時にメールやメッセージで会社を休む際の、書き方や例文をご紹介します。
体調不良の時、メールで連絡してもいい?
体調不良は突発的に起こることが多いため、体調不良による欠勤や会議などを欠席する際の連絡は、原則的には電話で連絡をして直接欠勤や欠席を伝えるのがベストです。しかし、電話で話すことが辛いほどの体調不良の時は、メールやラインのメッセージのみの連絡も可能です。
また、企業によっては欠勤時の連絡方法としてあらかじめチャットツールやLINEなどの連絡方法が整備されていることがあります。そのような企業であれば、無理に電話をするよりも、決められたツールで体調不良の連絡を行うのが適切な方法です。
メールで体調不良の連絡を送るときのポイント
勤務先や取引先などに体調不良をメールで伝えるのは、多くの場合急ぎの内容となるため、以下でご紹介するポイントを押さえて適切に内容を伝えられるメールを作成する必要があります。
できるだけ早く送信する
急な体調不良で出勤できなくなった場合、できるだけ早い段階で体調不良による欠勤の旨をメールで送りましょう。始業時間を過ぎてから送ってしまうと遅刻や無断欠勤扱いになることがあるため、始業時間前に送るのがマナーです。始業時間ギリギリの送信でも、相手に失礼になったり迷惑をかけたりする可能性があります。体調が悪い中で急いでメールを送ることは負担になるかもしれませんが、出勤できないと判断した時点で時間に余裕を持ってメールを送りましょう。
件名はわかりやすく書く
メールの件名は、メールを受信した際に最初に目にする部分です。メールを開いて本文を読み進めなければ内容が把握できない内容では、急ぎの連絡がすぐに伝わりません。すぐに体調不良による欠勤や会議の欠席について伝えるには、まず件名に体調不良による欠勤・欠席の旨を盛り込みましょう。
症状を詳しく伝える
体調不良による欠勤や欠席のメールを伝える際は、ただ「体調不良」と済ませるのではなく、できるだけ症状を詳しく伝えます。症状によっては数日の欠勤で済むのか、欠勤が長期になる可能性があるのかを伝えられるからです。
特に近年はコロナ感染症の流行やインフルエンザなど長期療養が必要な症状もあるため、一定期間の自宅待機が必要となる場合もその旨を詳しくメールで伝えましょう。
業務に関する連絡は正しく伝える
体調不良は予測ができないものなので、タイミングによっては未完了の業務や重要な仕事が残っている中で休まざるを得ない状況が出てくるでしょう。自分が休むことで業務が滞ることが予想される場合は、他の従業員への引き継ぎをした上で、上司に「引き継ぎ済み」と伝えましょう。
その他にも、他の従業員に頼みたい未完了のタスクがある場合は、依頼したい内容を詳しく記載して引き継ぎをお願いしておきましょう。
体調不良時にメールで連絡をする際の例文
体調不良時にメールで連絡をする場合は、体調不良についてまず述べてから、欠勤や欠席する旨を書きます。以下では、欠勤時と会議欠席時に送るメールの例文をご紹介します。
会社を休むときの例文
件名:体調不良による欠勤のご連絡
○○課長
おはようございます。
○○課の○○(自分の氏名)です。
昨日から体調不良が続いており本日の出勤が難しいため、
本日お休みさせていただきたく、ご連絡いたしました。
なお、明日締め切りの○○社の案件につきましては、□□さんに引き継いでおります。
これから病院で診察を受けるため、診察結果につきましては改めてご連絡させていただきます。
お忙しい中ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
○○(自分の氏名)
会議を休むときの例文
体調不良で会議を休むときに作成するメールは、社内会議と社外会議で内容が多少変わってきます。社内会議であれば、欠席時の内容共有などのお願いを書きますが、社外会議で代理の従業員の出席が難しい場合は、日程変更のお願いも併せて記載します。
社内会議の場合
件名:体調不良による会議欠席のご連絡
○○事業部
△△様
お疲れ様です。
○○部の○○(自分の氏名)です。
明日予定していた□□会議につきまして、
体調不良により出席できなくなってしまいました。
つきましては、会議の内容を後日ご共有いただけますでしょうか。
大変ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
○○(自分の氏名)
社外会議の場合
件名:会議欠席のご連絡
株式会社○○
△△様
いつもお世話になっております。
○○株式会社の○○(自分の氏名)です。
明日○月○日△時に御社で予定している会議につきまして、
体調不良により出席できなくなってしまいました。
誠に勝手ではございますが、日時変更していただけないでしょうか。
△△様のご都合のよろしい日程をいくつかお知らせいただければ幸いです。
このたびはご迷惑をおかけして申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社○○
○○(氏名)
メールで体調不良の連絡をする際の注意点
体調不良による欠勤は予定外の欠勤となることで周囲への負担を大きくさせてしまう可能性があります。そのため、体調不良の連絡の際は以下の点に注意してメールを作成しましょう。
周囲への配慮を忘れずに伝える
引き継ぎをしていたとしても、自分が休むことによりやるべき仕事がストップしたり進められなくなったりすることで、職場の同僚や上司、部下に迷惑をかけてしまいます。自分が不在時に他の社員が代理で仕事を進めることとなるので、直接同じ業務に関わる人だけではなく、一人欠けた穴を埋めるために社内の一人ひとりにかかる負担が大きくなるものです。
欠勤することが少なからず職場に影響を与えることを考慮し、体調不良での欠勤連絡メールでは、周囲へ迷惑をかけて申し訳ない、という謝罪の気持ちを必ず伝えましょう。
欠勤理由を正しく簡潔に書く
体調不良による欠勤や欠席のメールでは、欠勤理由となった症状を詳しく伝えます。かといって、ダラダラと症状を長く書くことは避けて、簡潔に必要な情報のみを書くよう注意しましょう。もちろん、仮病や嘘の症状などを書くことは厳禁です。現状をわかりやすく書くように心がけることが大事です。
体調不良は自分でも予期せぬときに起こるもので、休みたくなくても仕事ができる状態ではなくなってしまいます。電話で欠勤や病状の連絡をすることが厳しい体調の時は、メールのみで欠勤の連絡は可能です。しかし、体調不良による欠勤や会議の欠席などは周囲へ与える影響が大きく、迷惑をかけてしまうことを想定して、謝罪の気持ちや仕事を進める上で必要な業務の引き継ぎなどについても正しく伝える必要があります。
具合が悪いときにきちんと情報を伝えるメールを書くことは体力的にキツさを感じるかもしれませんが、あらかじめ正しいメールの書き方を覚えていれば、体調不良の時でもスムーズにメールを作成できます。今回ご紹介した情報を押さえて、万が一の体調不良の時でも、適切なメール連絡を行いましょう。