在宅ワークにも必要なアンガーマネジメントとは?

家族がうるさい、チャットのコミュニケーションがうまくいかないなど、在宅ワークで思わずイラっとする場面は多いものです。ですが、そこで怒りに飲まれてしまうと大きなトラブルに発展してしまうことも。

在宅ワークで気持ちを切り替えるには、アンガーマネジメントが有効です。わき上がる怒りの仕組みを知って、賢く対処しましょう。

アンガーマネジメントって何をするの?

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。1970年代にアメリカで誕生したと言われています。

アンガーマネジメントの基本は3段階

アンガーマネジメントの基本ステップは、「衝動」のコントロール、「思考」のコントロール、「行動」のコントロールの3段階です。

1つ目の「衝動」のコントロールとは、怒りを感じた瞬間にその感情をすぐに表さず、じっと待つという訓練をするものです。具体的には、6秒待つと衝動的な行動を起こしにくくなると言われており、「6秒ルール」と呼ばれています。

2つ目の「思考」のコントロールとは、怒りを感じた言葉や行動が自分にとってどの程度許せないことなのかを、客観的に評価するものです。10点満点の怒りメーターを想像し、今回の「怒り」がどの程度にあたるのかを数値化すると評価しやすくなるでしょう。

3つ目の「行動」のコントロールとは、怒りの原因を冷静にとらえ、「それは自分の力で変えられるものか」という軸と、「それは自分にとって本当に重要なことか」という軸の二軸から考えていくことです。天候や相手の性格のように、自力では変えられないものが怒りの原因であれば、いつまでも怒っていても仕方がないことに気づきます。また、冷静に考えると、「自分にとってたいして重要な問題ではなかった」と気づくパターンもあるでしょう。

在宅ワークで怒りを感じたときの具体的な対処法

一緒にいる家族に怒りを感じたら

会社と違って家はそもそも「憩いの場」。そのため、在宅ワークをしていると、ダラダラしたり騒いだりする家族にイライラしてしまうこともあります。

そんな家族に怒りを感じたら、まずは怒りに身を任せてしまわないよう「6秒ルール」を実行しましょう。そして、今の「怒り」がどの程度なのかを数値化し、「自分の力で変えられるものか」「自分にとって本当に重要なことか」を検討します。その結果、「家族がダラダラしていても自分の仕事には関係ない」など、今回はそこまで怒ることではないと気づけば、自然と怒りから解放されるでしょう。

この3ステップを踏んだ後で「やっぱり許せない」という結論になったとしても、そのときには最初に比べて怒りの渦が落ち着いているはず。そうそれば、冷静な思考と穏やかな口調で話ができるので、相手にリクエストを受け入れてもらいやすくなるでしょう。

仕事中のやりとりでイラっとしたら

在宅ワークでは、仕事のやりとりがテキストツールになることが多いです。テキストツールは対面と違い非言語のコミュニケーションができないため、慣れないうちはすれ違いが起こりやすく、イライラを感じるかもしれません。

そんなときも、まずはアンガーマネジメントの3ステップを使って怒りと冷静に向き合いましょう。一旦落ち着いてからもらった文面を見返すと、自分の思い込みや決めつけが邪魔をしていたと気づく場合もあります。こちらから質問などの形で相手にメッセージを返すときも、攻撃的な文章になっていないかに注意して見返しましょう。

在宅ワークでもコミュニケーションは大事

在宅ワークでも人とのコミュニケーションは欠かせません。気持ちよくお仕事をするために、アンガーマネジメントを上手に使ってごきげんな自分を保ちたいですね。

ふじこ

中国地方在住のライター。小学生男児二人の母。
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